満員のときも空いているときもある鉄道。「混雑率」が話題になることからもわかる通り、鉄道車両にも「定員」がある。 【写真】2020年春に東海道新幹線から引退した700系の座席定員は1323席。同新幹線を走る列車の座席定員は最新のN700Sに至るまですべて同じだ 山手線の場合は、11両編成で計1724人が定員だ。立っている人と座っている人とを合わせてこの人数となる。ラッシュ時はおよそ150%の乗車率となるので、単純にいえば2586人が乗車している計算だ。 劇場や映画館などは、消防法によって会場の定員が定められている。それ以上の人を入れることは、法的に許されない。しかし鉄道の場合、乗車人数が定員を大きく上回るのは当たり前になっている。鉄道の定員は何が違うのか、そしてなぜ定員以上乗っても大丈夫なのだろうか。
■鉄道の定員は「サービス定員」 鉄道車両の定員について、日本民営鉄道協会のホームページにある「鉄道豆知識」は、座席数を算定した「座席定員」、通常の運行に支障のない定員数を示した「サービス定員」、さらに車両の構造または運転上、それ以上乗っては危険だという定員数を示す「保安定員」があるとしている。 そして、航空機や船舶は「保安定員」だが、鉄道車両は「サービス定員」を定員としているという。つまり、鉄道の定員はそれ以上乗ったら危険という人数ではないのだ。
同ページによると、定員は車両の床面積によって決まり、普通鉄道構造規則では座席は幅400mm以上、奥行400mm以上、立ち席は1人当たり0.14平方メートルと定められており、座席定員は座席と立ち席の合計の3分の1以上あることが必要だという。ただ、同規則は現在は廃止され、ほかの規則と統合して「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」となっており、これらの記述は見当たらない。 では、ほかに定員についての基準はないかと見てみると、JIS規格のE7103「鉄道車両-旅客車-車体設計通則」に、座席定員は「腰掛幅を乗客1人当たりの占める長さで除したときの整数値」で、とくに協定がない場合の1人当たりの長さ(幅)は430mm、立席定員は同様に0.3平方メートルとする、とある。いずれにせよ、定員は座席数と床面積によって決まるわけだ。
March 18, 2021 at 04:01AM
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鉄道車両「定員オーバー」してもなぜOKなのか 乗客1人当たりの重さは何キロを想定している?(東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
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