兵庫県尼崎市で2005年4月に乗客106人が死亡したJR福知山線脱線事故で、JR西日本が大阪府吹田市内に建設する事故車両の専用施設の概要が分かった。車両の一部は当時の救出作業などで分解されているが、安全教育に役立てるために「7両全てを一体的に展示する」(関係者)という。工期は3~4年間を見込んでおり、早ければ20年代半ばに完成する。
一般公開については被害者・遺族の心情に配慮して慎重に検討する。11月7、8の両日に同県伊丹市内などで開く年1回の被害者説明会で意見を聞く。
関係者によると、専用施設はJR西の社員研修施設「鉄道安全考動(こうどう)館」に付属して建設。広さ約1500平方メートル、天井までの高さ約7メートルと空間に余裕を持たせ、温度・湿度管理を徹底する。安全教育用に、事故当時の様子が分かる映像も備える。「事故の重大性や悲惨さを後世に伝えられる内容にしたい」という。
事故車両は11年2月に神戸地検から返還された後、希望する被害者らに公開したことがある。現在は1~4両目を同県高砂市内、5~7両目を大阪市内でそれぞれ保管している。18年11月に来島達夫社長(当時)が、7両全てを保存して社員教育に活用する方針を表明。19年3月までに部品の整理作業などが終了し、同年11月に保存場所を鉄道安全考動館と決めていた。
一般公開については慎重に検討
保存場所の決定前に遺族や負傷者らに実施した聞き取り調査では、同館での保存に賛意を示す人が多かったが、事故現場に整備した追悼施設「祈りの杜(もり)」での保存を希望する人もいた。一般公開すべきだとの意見もあったという。
交通機関の重大事故を巡っては、信楽高原鉄道が滋賀県信楽町(現甲賀市)で1991年に42人が死亡した事故の車両の部品などを信楽駅で97年から展示している。日本航空も85年に乗客乗員520人が犠牲になったジャンボ機墜落事故で、事故原因となった後部圧力隔壁などを2006年から研修施設で一般公開している。
一方、JR東日本は山形県庄内町の羽越線で05年に5人が死亡した特急の脱線転覆事故で、6両編成の車両の一部を14年から研修施設で展示し、安全教育に活用しているが、一般公開はしていない。【高橋昌紀】
October 24, 2020 at 03:47PM
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JR尼崎脱線 安全教育施設に事故車両7両全て展示 当時の映像も公開 - 毎日新聞 - 毎日新聞
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