東京都調布市を走行中の京王線の電車内で起きた事件を受け、国土交通省と鉄道各社が2日、緊急の会議を開き、乗客の安全対策の拡充について議論を本格化させた。走行する鉄道の車内という「密室」での犯罪にどう対処すればよいのか。
「これまで前提としてきた常識や想定はもはや通用しない。乗客の安全確保について再発防止策を検討し、報告してほしい」
2日夕、東京・霞が関。国交省の上原淳・鉄道局長は会議の冒頭、そう力を込めた。鉄道32社が参加し、車内での事件にどう対応すべきか議論した。
事件は10月31日夜に起きた。京王線の特急電車(10両)内で乗客の会社員男性(72)が胸を刺されて重体となった上、車内に放火され、中学生を含む男女16人が煙を吸うなどして軽傷を負った。
乗客10人が切られるなどして重軽傷を負った8月の小田急線の事件も、停車駅の間隔の長い快速急行で起きた。走行中で、逃げ場はない。京王線の事件では車内で火が燃え広がり、満員電車などで起きていれば、被害がさらに拡大しかねなかった。
国交省の省令改正で今年7月から乗客への手荷物検査が可能になったが、両事件とも刃物や可燃性の液体などが車内に持ち込まれていた。ある私鉄の担当者は「多数の人が利用する電車での手荷物検査は現実的には難しい」と明かす。
指令室で把握
東海道新幹線で2015年6月、男が焼身自殺して乗客が巻き添えで死亡した事件などを受け、鉄道各社は乗客の安全対策を強化してきた。
対策の一つが車両内への防犯カメラの設置だ。例えば、JR東日本は新幹線のほぼ全車両のほか、在来線の約8割に当たる約9000車両で設置している。費用の問題で設置が遅れている社もあるが、犯罪抑止に一定の効果があるとして、国交省は導入を急ぐよう促している。今回事件があった京王線の車両にはカメラがなかった。
事件発生時に現場の状況を正確に把握するための対策も進む。東急電鉄がほぼ全ての約1250両で運用する防犯カメラは、データ通信機能を搭載し、緊急時に車内の状況が即座に指令室で把握できる。
November 02, 2021 at 10:51PM
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「走る密室」での凶行、再発防止急ぐ…車両に防犯カメラ・巡回警備員も装着(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
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