その車両は鉄さびでただれ、「お化け列車」と蔑視されていた。山口県南西部の山陽小野田市にある児童公園。2014年、放置された蒸気機関車(SL)を再生させようと、地元の鉄道ファンが立ち上がった▼丁寧にさびを落とし、下地に赤茶色のペンキを塗った。支援の輪が市民や子どもに広がった。黒いペンキを塗ると、「地域の宝」はピカピカに輝いてよみがえった。奉仕活動のため、費用は50万円で済んだという▼この「山口の奇跡」に学ぼうと、大崎市岩出山の城山公園で10日午前9時から、市民団体主催の「SLシゴハチ塗装大作戦会議」がある。同公園にあり、市が解体方針を示したSLの保存策を探る。山口の事例を主導した鉄道ファンがオンラインで講師を務める▼昭和期に活躍したSLの多くは「転勤族」だった。岩出山の車両は1939年、大阪で製造され、近畿から岩手県に移って製鉄所の鉄製品などを運んだ。戦後、小牛田と新庄を結ぶ陸羽東線で活躍し、73年に引退した▼会議を企画した大場正明代表(33)は「SLは歴史を映す鏡で、教育的効果が高い。再生例を示し、市民の本気度をアピールしたい」と参加者を募る。全国で保存されるSLの多くが老朽化により解体の瀬戸際にある中、再生の軌跡を描けるだろうか。(2021・10・3)
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